カーナビでらくちんドライブ!...?

相棒のTakaさんと出掛けたのは某年11月下旬の土曜日だった。
そもそもは小生Roshiが玉突き事故に遭い車を買い換え、その時にカーナビを装着したので性能を試してみたいとTakaさんに持ちかけて今回の「袋田の滝」のドライブとなった次第である。
この日の天気は日射しはさほど強くはないが上々の部類であった。
Takaさんと落ち合いカーナビを「袋田の滝」にセットしいざ出発したのだが首都高速で早くも迷ってしまったのだ。


滝入り口

飲食店や土産物店が並ぶ道を7〜8分も歩けば滝入口に到着する。そこからはトンネルになっており大人百円の通行料を払って展望台に進む。
トンネルに入って少しすると展望台の表示が手前と先にあるので先ずは手前の展望台に行ってみたが???である。滝は見えず、多少の樹木が見える程度で他に何かが見える訳でもない。
Takaさん曰く「先にある展望台の滝の眺めを一層のものにするための演出ではないか」、ズバリであった。



滝展望台

演出効果を狙ったかどうかは分からぬが“本当”の展望台からの眺めは見事である。
そして、とても滝が近い。滝の飛沫が降り注いでいる。



袋田の滝(四度の滝)

この滝は別名を「四度の滝」と言うそうで、四段になって落ちているから、或いは春夏秋冬のそれぞれの季節毎に楽しめるからとかでこの別名が付いたそうである。
確かにどの季節に来てもそれぞれの趣を楽しめそうである。
(この写真は4分割して撮影したものを貼り合せました:Taka)


釣り橋

吊り橋を渡り滝の向かい側に行く。
この吊り橋がけっこう揺れる。中央に行くほどに揺れの大きさを感じ大丈夫と分かっていても小生Roshiは気持ちが良くないがTakaさんは平気である。





(ここだけの話、Takaさんの神経には恐怖心が欠けているのかも知れぬ)

(そう言うRoshiさんは、意外と繊細なんですよね:Taka)


生瀬の滝

吊り橋を渡りきると展望台への階段が現れる。
この展望台は袋田の滝を上から見ることが出来るのと、その上流にある「生瀬の滝」を見ることが出来る。
しかし、この展望台が曲者である。最初は軽い気持ちで上り始めたのだが登っても登っても展望台に行き着かないのである。
階段の各所では同じように音を上げた人達が休憩している。初冬のこの時季にそれこそ滝のような汗をビッショリかいてしまった。


四度の茶屋(三六亭)

昼飯時になったので、「三六亭」のテーブルに着き“名物のコンニャク”の刺身と山菜ザル蕎麦を注文した。待つこと暫し、先ずは刺身コンニャクが来た。食した、美味い!汗をかいた身には一層の美味さである。そして山菜ザル蕎麦、蕎麦に朴葉二葉が添えられ、薬味のネギ、胡桃味噌が載っている。こんな処の茶屋でと言っては失礼だが演出が凝っていて驚きもし感心もした。


偕楽園

腹も満たされ滝の絶景も満喫したが帰るには未だ早い時刻である。
Takaさんが日本三名園の一つ水戸の「偕楽園」に行けないかと問う。ナビにお伺いを立てると約1時間で行けるとのご託宣なので向かうことにした。この「偕楽園」は九代水戸藩主の徳川斉昭が創建した庭園である。1945年に戦災で全焼し1958年に復元され現在に至っている。
梅で有名であるが当然の事ながら梅は咲いていない。



好文亭

この偕楽園の一角に「好文亭」がある。建物の面積(770u余・二階建)の割には沢山の部屋があり、その一つ一つに木や花の名前が付けられそれに相応しい襖絵が設えられている。茶室とそれに付随する部屋の絵なので派手さは無いが素朴かつ流麗にして典雅である。
因みに「好文亭」の入場料は大人190円で、偕楽園の庭園を楽しむだけなら無料である。


今回の旅はいつもとは違い、カーナビの性能を試すと言う一つの目的を含んだドライブ行であった。そこで得たものはカーナビを使うのなら、きちんとカーナビの指示に従うということである。
小生Roshiが散々迷ったのもカーナビを信用せず道路標示に従ったことに起因している。知っている道ならそれでも良いが地理不案内の土地では遠回りに思えてもカーナビの指示に従った方が結局は早く辿り着けるのである。そして、カーナビは思った以上に利口者であった。
思った以上と言えば今回の旅はどれもそうだったように思う。
滝の見事さ、辿り着けない展望台、凝った演出の茶店、季節外れの庭園等々、少しずつピントがずれているようでいて、それなりの楽しみを与えてくれた。
これから先の旅も“思った以上”に出会える事に期待がふくらむ。

写真:Taka
文章:Roshi